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大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社

サンタの靴下を覗く月

街の中では12月が始まる前からクリスマス音楽が流れ、華やかな飾りが溢れて雰囲気だけが醸し出されていました。郊外にあるキャンパスでは、木々の色づきで季節を実感することができます。季節は歓迎する、しないに関わらず静かに、確かに巡ってくるものの様です。
今年を振り返れば、第一四半期に保有資産を流動化させる機会を得て、ファンド運営に少しの自信を得ました。これを萎ませることなく出口まで進んで行けるのかが次の課題になってきました。
VCにとって出口の一つであるIPOには、ロックアップ条項がついていることが珍しくありません。その期間が180日であることも。見方によっては、6カ月は長い時間に見えます。半年経てば、上場時株価が半値になっている銘柄も少なくないからです。実際、2018年の上場銘柄で6カ月を経たものを見ると、全体平均では初値の67%水準へと下落しています。昨年は99%でしたから、値保ちが悪くなってきています。売却機会を狙っている株主には環境が厳しくなりつつあります。
ただ、目論見書に記載されている想定株価との比較で見ると、2018年は6ヵ月後でも1.84倍でした。昨年は2.02倍でしたから低下しているのは確かですが、初値比較程には下がっていません。
この事実は、想定価格と言うものが流通市場での妥当株価水準を良く予測している事を示しているとも言えます。あるいは、初値と言うものが、その銘柄が内在している価値を過大な価格で表現しているのかも知れせん。こう考えれば、売却のタイミングを思案する負担感も和らぐ事でしょう。来年以降、そんな気持ちになれる機会を靴下の中に見出したいと願っています。
増床棟工事は騒音がすっかり消えてしまっています。周囲は紅葉と落ち葉に囲まれ始めました。

2018年12月 代表取締役 神保 敏明

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