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大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社

プレスリリース

シンクサイト株式会社への投資を実行しました

シンクサイト株式会社への投資を実行

大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(以下「OUVC」)(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:神保敏明)を無限責任組合員とする、OUVC1号投資事業有限責任組合(以下「OUVC1号ファンド」)は、4月26日付でシンクサイト株式会社(以下「シンクサイト」)(本社:東京都文京区、代表取締役:勝田和一郎)に対し1億円の投資を実行いたしました。

ゴーストサイトメトリー法(GC法)とは

シンクサイトは、国立研究開発法人科学技術振興機構(以下「JST」)の戦略的創造研究推進事業・さきがけ(注)における、大阪大学大学院情報科学研究科情報数理学専攻情報フォトニクス講座・堀崎遼一助教らによる研究成果であるゴーストサイトメトリー法(GC法)に代表される、細胞分析分離技術に関する技術をもとにして、2016年2月に設立されました。
GC法は、蛍光画像など暗い対象も高速に撮影できる新しい単一画素圧縮撮像手法である動的ゴーストイメージング法(GMI: Ghost Motion Imaging)を利用しています。GC法では、人間が認識するためのデータ形式である画像を再構成せずに、圧縮計測信号を直接機械学習モデルに判別させる、という新規コンセプトを実装しました。これは、「画像を作らずに、画像データを計測処理する」という、機械学習を使った情報処理を中心に据えた、世界初の高速・正確・安価なイメージングデータ処理法です。
さらにシンクサイトは、GC法を最先端のマイクロ流体細胞分取技術と融合させ、世界初の機械学習駆動型の先端光流体システムを完成させました。この技術は、高速で蛍光イメージを計測し、リアルタイムに目的の細胞のマイクロ流体中でのソーティングを実現しており、大きさも同じで人の目には形も似た細胞を高精度で分類分離することや、血中からのモデルがん細胞の検出・分離を実現しています。
大量細胞の中から、形態に基づいて単一細胞を分析し、選択的に分取することは、生命科学研究や、希少細胞検出からの医療診断、そして安全かつ安定的な細胞医療など、医療や研究の現場で必要性が高まっていますが、処理速度と解析精度を両立した技術はありませんでした。
顕微鏡で見た目を評価し、対象となる細胞を手作業で一つ一つ取ってくる方式は、スループット(単位時間当たりの処理量)が大変低く、人の目によるために再現性にも課題があります。一方で、従来のセルソーター(フローサイトメトリー技術)は数十年前に実用化され、高いスループットを実現していますが、細胞の蛍光イメージ情報といった多次元の情報を計測・解析する事はできません。
このように、両者の長所を併せ持つ蛍光イメージ認識型セルソーターが長く望まれてきたものの、安価で高速で高感度なイメージング手法の不在、また高速で流れる細胞に対して単一デバイス内で計測・分析・分取まで完結するための、高速かつ大量に発生するイメージ情報を短時間で処理する手法の不在、という2つの問題のため、これまで実現されてきませんでした。シンクサイトの技術は、光・流体・電気ハードウェアと機械学習ソフトウェアを密に融合し、2つの問題を一挙に解決した、世界初の画期的な技術です。

高速・高感度で細胞を分析・ソーティングできるシステムを開発

シンクサイトは上記技術をもとに、まずは研究分野での社会実装を目指し、「細胞のイメージ情報をもとに、高速・高感度で細胞を分析・ソーティングできる」システムの開発を行います。また、細胞治療分野への応用に向け、細胞の形態情報に基づいて目的の細胞を非染色で高速に分取する、細胞分離・品質管理システムの開発に向けた実証研究にも取り組みます。そしてこれらをさらに応用させ、血中を循環するがん細胞(血中循環腫瘍細胞(CTC))を測定・分離することが可能な装置など、医療診断分野への展開に向けた研究も進めます。

今回の投資資金で細胞分析分離システムの実用化を目指す

堀崎助教らの研究成果である画像処理技術・GC法を基盤として開発される細胞分析分離システムは、細胞の形態情報に基づいて高速・高精度で分析・分離することを世界で初めて実現している点で、技術優位性が高く、市場での価値もかなり高いと評価されています。また、再生医療や診断などの現場において、シンクサイトの技術に対するニーズは極めて高いものと推察されます。
一方、シンクサイトが市場展開を手がける研究用機器、細胞分析分離システム、CTC検出分離システムのいずれの分野においても、市場は年々拡大していると予測されており、シンクサイトが開発する装置が市場に出た場合は大きな成果につながると見込まれています。
OUVCは、シンクサイトの事業計画を審査のうえ、大阪大学の研究成果を活用した細胞分析分離システムの開発を加速させることにより、研究目的の細胞の分析分離にとどまらず、再生医療や医療診断分野へ展開できることから、日本の医療の発展に貢献できる可能性が十分にあると考えられ、OUVCが投資する社会的意義は極めて大きいものと判断いたしました。
シンクサイトは今回の投資によって調達した資金をもとに、画期的な細胞分析分離システムの実用化を進め、2019年度の販売開始を目指します。また、シンクサイトの基盤技術を活用し、医療診断や再生医療分野への応用に向けた実証研究に取り組みます。

・シンクサイトの概要
会社設立            20162
事業内容             高速イメージングセルソーターの開発・製造・販売
所在地                東京都文京区
代表取締役        勝田 和一郎(かつだ わいちろう)
URL                    https://thinkcyte.com/

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